侵入窃盗事件の約8.9%が、店舗をターゲットにしたものです。
この数字は一般家庭の57.4%に比べるとはるかに少ない数字だと思われるかもしれませんが、
店舗内には現金はもちろん、高額商品が展示してある場合が少なくありません。
被害金額がどうしても高額になってしまいます。
十分 注意しましょう。
では、一体どのようにして店舗内に犯人は侵入してくるのでしょうか。
最も多い手口としては、
ガラスを割って鍵を開ける「ガラス破り(全体の40.8%)」が挙げられます。
実際に店舗では窓からのガラス破りによる被害が最も多く、
次に表出入り口からのガラス破りという結果になっています。
「ガラスを割るのだから大きな音がして気がつくのではないか?」
と思ってしまいがちですが、
プロの手にかかればほとんど音を立てることなく、
しかも短時間でガラスを割ってしまいます。
犯行が行われるのは大抵 夜間で人通りが特に少ない時間帯なので、
気付かれないことがほとんどなのです。
ライターなどを利用してガラスを焼き、水をかけてひびを入れるという方法。
音が出ず、技術が必要なく手軽に行うことができるため最近 特に急増している手口。
誤って火災を引き起こしてしまうこともある。
ガラス破り対策としては、
「ガラスそのものの強化」と「ガラス破りの早期検知」が最も効果的だと言われています。
しかし、ここで大切なのは、
ガラス自体を強化したとしてもガラス破りの被害に遭わないというわけではないということです。
あくまでも侵入時間を稼ぐことで泥棒被害を避ける傾向があるというだけなので、
より防犯の効果を高めたい場合には補助錠、防犯システムなどを利用するようにしましょう。
クレセントを狙うガラス破り。
補助錠をつけておくことでガラス破りの範囲を広げなければならず、侵入に手間がかかります。
フィルムをガラスで挟んだ構造になっている防犯ガラスは割れにくく侵入に手間がかかるため、
ガラス破り対策には効果的です。
もちろん力ずくで開けることは可能ですが、どちらも開けるまでにかなり手間がかかります。
したがって、犯罪を起こさせない効果があります。
面格子の取り付けビスは、接着剤などでネジ山をふさいでおきましょう。
赤外線センサー、窓・扉開閉検知センサー、ガラス破壊検知センサーなどを設置して、
不審者が店舗内に侵入しようとした時点で犯人に音・光などで威嚇するシステムを設置しておきましょう。