店舗は、犯罪のターゲットになってしまいやすいという性質があります。
特に強盗には注意が必要です。
金品が奪われるだけでなく、
従業員の命が危険にさらされてしまうことも多々あります。
なぜ犯人は店舗を狙うのでしょうか。
その理由を考えてみましょう。
●定休日・夜間には店舗内が無人になる。
●外観から店舗内が無人であるかどうかがすぐにわかる。
●たとえ大金が店舗内になくても、釣り銭などがある。
●年末年始、ゴールデンウィークなどの連休、あるいは銀行が休業するときは
売上金額が高額になるため、大金を狙うことができる。
●店舗内にATMがある場合、ATM内の現金も狙うことができる。
●夜間には商店街の人通りがまばらになるうえ、店舗内が無人になるため
多少 音をたてても不審に思われることが少ない。
破壊機器の使用もできる。
●営業時間中に客を装って下見(高額商品が展示してある場所、従業員の数、
カメラの設置場所、警備状況、金庫・レジの場所などの確認)をすることができる。
●従業員と客が少ない時間帯(特に深夜)は強盗に入りやすい。
●盗んだ商品をリサイクルショップやインターネットオークションを利用して販売することができる。
●警備状況、現金が多い時間帯などの情報をアルバイトなどから入手しやすい。
強盗事件の約60%が店舗・商店で発生しています。
一番 狙われているのは午前2時~4時、
従業員と客が最も少ない時間帯です。
強盗への防犯対策として、まず深夜の時間帯には複数名で売り場勤務を行うようにしましょう。
深夜に1人で勤務していると
強盗に入りやすい店舗だと犯人に印象づけてしまうので、注意が必要です。
その他、お客さまが来店されたときには、
一人ひとりの顔をきちんと見て挨拶を行うようにしましょう
(挨拶を徹底することで、店舗内の雰囲気が明るくなり、販売促進効果がある他、
店員が客を見ているということにつながり防犯効果が高くなると言われています)。
また、強盗対策用のマニュアルを作成して、常日頃から教育と訓練を徹底し、
万が一の事態に備えておくことも大切です。
必要以上の現金をレジ内に置いておかないということも強盗対策としては有効な手段です。
釣り銭以外の現金は店舗奥の金庫に保管しておき、
万が一 強盗に要求された場合でも「金庫は店長以外の人間は開けることができない」と伝え
レジ内の現金だけを渡すようにすれば、被害を最小限に抑えることができます。
防犯システムを導入しておくことも忘れてはいけません。
犯罪の抑止効果がある防犯カメラを設置し、記録しておくことで、
事件が発生したとき、警察に証拠書類として提出することができます。
また、ワイヤレスの非常用押しボタン(ペンダント型・カード型)とフットスイッチなどを
自動通報システムと連動させておくことで、
強盗事件発生時に威嚇機器(ベルなど)を鳴らして外に異常を知らせることができる他、
必要な場所へ速やかに事件発生を知らせることもできます。