万引き対策
店舗のオーナーや店長の悩みの上位に必ず入っているのが「万引き」です。
この万引きを防ぐには、万引きをしにくい環境を作ることが大切です。
そのためには、ハード面とソフト面の両面が大切になってきます。
万引きの手口
万引き手口にも色々な種類があります。
● レジ抜け(カゴ抜け)・・・・・レジを通さずに商品を盗む。
● カゴ抜け(カゴダッシュ)・・カゴやカートに入れてそのまま逃走する。
● 中抜き・・・・・・・・・・・・・・・商品の中身だけを抜き取る。
● 持ち込み・・・・・・・・・・・・・トイレや更衣室に商品を持ち込み盗む。
● タグ切り・・・・・・・・・・・・・・商品タグを切って盗む。
万引き犯の特徴
● 万引きをする人の年齢は様々で、青少年だけでなく、サラリーマン、主婦などもいる。65歳以上が全体の27%。高齢者の万引きが増えている。
● それぞれの年齢ごとに特徴がある。
① 青少年 共犯者が多い。友だちに誘われてすることも多い。店に万引き目的で入店する。その商品がどうしても欲しい、という要望からの万引きもある。
② 成人 衝動的、出来心での万引きが多い。経済的に困窮して、社会的に孤立してといったことでの万引きも多い。
③ 高齢者 社会的に孤立、衝動的に万引き、経済的に困窮して万引きする。一部認知症の影響から万引きしている事例もある。
むしゃくしゃした腹いせに、衝動的に、遊び感覚で・・といった動機での犯行が多いのも万引きの特徴です。特に青少年は犯罪を犯している、という意識が希薄な場合も多く地域の学校などとの連携も行い、万引きをなくしていく教育も連動させることが重要です。
万引きされやすい店と犯行の特徴
● スーパーマーケット・・・・来客数の多い昼から夜にかけてが多い。客の多い休日が多い。女性や高齢者が多い。
● コンビニ・・・・・・・・・・・・・平日の朝、夕方にかけてが多い。青少年が多い。遊びの延長、友だちと一緒に犯行。
● 書店・・・・・・・・・・・・・・・・夕方が多い。青少年が多い。雑誌や漫画、ベストセラー等が狙われる。
● ドラッグストア・・・・・・・・・女子中高生が多い。友だちと一緒に化粧品や雑貨を万引きする。
● CDビデオショップ・・・・・・青少年。友だちと一緒に人気のあるCDやビデオを万引きする。
● 百貨店・・・・・・・・・・・・・・更衣室などに複数枚持ち込み、上から服を着て出る方法。特にバーゲン時期に注意。又複数の人間で訪問し、店員に話しかけて対応している間に別の人間が盗む。
万引きの多い店の特徴
● 店内の照明が暗い。
● 商品が整頓されず、店舗内に積まれている。
● 店舗内の棚が高く、見通しが悪い。
● 店舗内に死角が多く、管理者が店舗内で見えない箇所がある。
● 従業員が正社員ではなくアルバイト・パートが多い。
● 24時間経営や深夜経営などが多い。
● 万引き防止システム、防犯カメラ、防犯ミラーなどが設置されていない。
● 店員がお客様に挨拶をしない。
● レジの前に高い棚があったり、天井からのPOPで見えにくくなっている。
● 捕まった万引き犯を警察へ通報していない。
● 店員がお客様に「いらっしゃいませ」と声を出して挨拶をしていない。
● アルバイト、パート、正社員も含め万引きに対する教育が出来ていない。
● 万引き常習犯の顔写真など情報が店員に共有されていない。
万引きしにくい環境づくり
●万引き被害の多い商品、その位置の洗い出しを行い、死角がないかどうか確認する。
●万引きをしにくい雰囲気づくりをする。
・お客様の目を見て元気よく挨拶を徹底する。「いらっしゃいませ」
・レジ前に高い棚を置かない、天井からのPOPでレジから見えにくい死角を作らない。
・店内照明を明るくする。
・商品棚を常に整理整頓する。
・万引きの多い商品、高額商品、人気商品の展示場所は店員が見やすいところにする。
●お客様の様子に気を配る。
・商品を見ずに店員と目が合う客は要注意。
・大きな口の開いたバック、コートなどは注意。
・同じ商品を多数持っている人は注意。
・カゴの中にバックやレジ袋を入れている人は注意。
・混んでいるレジに並ばず出口に行く人に注意。
・複数の人間と一緒に大きな声で品定めしている客がいる時、別の人間が万引きすることもあるので注意。
・声をかけたのに目をそらしたり、無視したり、逆に話しかける人も注意。
●万引きを絶対許さない、という強い意志表示を行う。
・「万引きは犯罪です」「万引きは警察に届けます」「警察官立ち寄り店舗」といった張り紙を店内に張り出す。
・捕まえた犯人は必ず警察に引き出す。
万引き対策用防犯システム
● 万引き防止機 商品にタグ等を取付け、タグを外さずにレジを通ると店舗出口にあるゲートが鳴るシステム。
● 防犯カメラ ・レジから店舗内の状況がじっかり見えるとともに犯人の顔や犯行の様子が確認できるために鮮明な画像が録画できるメガピクセルカメラ、フルハイビジョンカメラを設置する。
・映像は自動録画で約2週間は保管する。
・ドーム型など犯罪者に見ている方向が分からないカメラの方が抑止力が高い。
・顔認証カメラなどを導入すると万引き常習犯の顔を認識してバックヤードで知ることができる。